徳島労連NEWS  (第121号)    2005年5月17日  <<back next>>
第76回メーデー 改憲阻止、くらし守れ
45組織400名が結集
 「働くものの団結で生活と権利を守り、平和と民主主義、中立の日本をめざそう」
 ときおり強い風も吹き、雨にうたれてメーデー徳島中央集会が鷲の門広場で開催されました。悪天候のなか45労組・400人が参加しました。今年初めて春闘をたたかい初めての賃上げを勝ち取ったJMIU地域支部の派遣労働者も15名が出席し、その一人仲村さんは建交労の井上さんとともに司会を務めました。
 主催者を代表して県春闘共闘の見田代表幹事は挨拶のなかで幅広く情勢を述べ、とりわけ「憲法改悪を阻止しよう」「被爆60年にあたり平和への取り組みを」と強調しました。来賓として、共産党の扶川県議、憲法改悪に反対する県懇談会から林代表が連帯の挨拶を贈りました。
 建交労からトンネルじん肺闘争、医労連から労働協約破棄など組合攻撃とたたかう鳴門健保病院労組のたたかい、自治労連から最高裁で争う鳴門市臨時職員闘争と、地裁で5月に結審をむかえる徳島市バスの不当処分撤回闘争の訴えが行われました。
 最後に、この日結成される予定の県立中央病院労組が紹介され、さわやかブルーで新風と書かれた看板を掲げて、「まかしとき」と胸をはって壇上に立ちました。
 「諸要求を実現するために意気高く前進しよう」とのメーデー宣言、およびメーデースローガンを採択してデモ行進に移りました。
 池田町では、メーデー西部集会が町の体育館で開かれ、社保協の石川浩先生による「平和的生存権と労働者のたたかい」と題する記念講演が行われました。9団体・100名が参加して元気に頑張ろうを三唱しました。

清流
 JR福知山線の列車事故で一〇七名もの人命が奪われました。結婚を間近だった人。就職のために面接に向かっていた人。さまざまな人生が一瞬のうちに奪われた遺族の慟哭の前に、心を痛め、再発防止を願わずに入られません。いま事故原因の究明の中で浮かび上がっているのが、「民営化」の中で、安全よりも利益を最優先するJRの体質とその体制を維持するため労組対策としても用いられてきた「命令と服従」を求める日勤教育です。一九八七年に行われた「効率的な経営体制を確立する(国鉄改革法第一条)」という国鉄分割民営化によって、安全は二の次三の次にされ、利益第一主義になったことが事故原因の最大の根源ではないでしょうか。平成17年度JR西日本大阪支社長方針は、?稼ぐ?目指す?守る?考える?光をあてる、士気を高めるです。社命の第1番が「稼ぐ」の公共交通。この体質を変えなければなりません。

【M】


草の根の平和行進始まる
 5月22日(日)国民平和大行進が香川県より徳島県に引き継がれました。それに呼応して藍住では22日9時30分藍住町役場で出発集会を行い、9団体70人が勝瑞駅まで行進しました。この日は大変暑く、用意したペットボトルだけでは水分補給が間に合わないほどでした。参加者からのアイスクリームの差し入れのおかげで、沿道の人にアピールすることができました。

NPT再検討会議報告 日本から1000人を越える要請団
 5月2日から27日にかけて、ニューヨーク・国連で5年ごとに開かれている核不拡散条約(NPT)再検討会議に日本から1000人を超える要請団がでかけた。 今回の代表団の目的は?2000年に開かれたNPT再検討会議で確認された「核廃絶の明確な約束」を具体化することをNPT再検討会議と各国に要請する、?5月1日に世界平和市長会議が提起した「ニューヨーク100人行動」に参加し、?アメリカの反核・平和団体と交流することの3点だった。
 わたしは、日本原水協830人、徳島代表団11人の一人として参加した。当初300人の代表団が830人までふくれあがったことから、それぞれのコースの割り当てと国連での傍聴や各国への要請団編成も各県ごとに人数制限を余儀なくされたが、希望通りのネバダ・ニューヨークコースに参加し、世界から集められた503万筆の署名と核廃絶の思いをNPT再検討会議に届けることができた。最初の訪問地、ネバダ州ラスベガスには、ポートランドを経由して15時間、9時間の時差で4月27日お昼過ぎに着いた。夕方からは、特別に私たち訪問団のために、時間外にあけていただいた核実験博物館(今春3月に開館)での博物館スタッフと地元の反核平和団体「シチズン・ハザード」との交流をおこない、博物館見学をおこなった。1951年から30年間で900発を超える核実験が実施されたネバダ核実験場の記録を残し、驚いたことに核実験の実体験コーナーと称して、爆発記録映像を轟音・揺れ・爆風を小さな部屋で体験させるものがあり、「放射能」だけはないというふれこみだったが、「核実験で平和に貢献したことを誇りに想う」と被爆退役軍人が映像で語るに至っては、被爆の実相や地球環境の破壊を全く伝えないばかりか、軍隊の実態とアメリカ政府の核に対する扱い方と執着、そして怒りをしっかりと胸に刻むことができた。
 それでも、被爆者、被爆二世の訴えとともに私たちが今回訪問したことで、核実験博物館スタッフと地元の反核平和団体が「初めて一同に会し、交流ができたことは、新たな前進を生み出す契機になる」と評価していたことは、画期的なことであったと思う。
 被爆60周年の今年、戦争を知らないわたしたちの世代が被爆の実相を引き継ぎ、草の根の交流と運動を広げていくことがNPT再検討会議を動かし、「核廃絶」が現実のものになる確かな道であることを確信することができた。

 徳島県民医連事務局      濱谷 正支


憲法九条を守り世界に輝かせる 九条の会徳島準備会発足
呼びかけ人(5月3日現在)

三木 睦子(9条の会呼びかけ人)
乾  晴美(元参議院議員)
大田 正 (前徳島県知事)
岸  積 (元徳島新聞論説委員長)
岸  文雄(徳島作家の会主宰)
木村 清志(弁護士)
桑折智恵子(主婦)
中嶋 信 (徳島大学総合科学部教授)
中津 公雄(鶴林寺住職)
野田 知佑(カヌーイスト)
平尾美智子(画家)
林  伸豪(弁護士)
水野けんいち(新日本歌人の会)
宮佐 由紀(画家)
吉成 専資(元自民党県議)
吉成  務(弁護士)
吉村 超全(霊山寺住職)
湯浅 良幸(郷土史家)
 5月3日県郷土文化会館にて、呼びかけ人18氏の内10氏が出席し共同記者会見が行われ「九条の会徳島」の準備会が発足しました。記者会見には、憲法懇の招きで同日同会場で「今何故憲法を変えてはならないのか」のテーマで講演をされた奥平康弘さん(東大名誉教授・九条の会呼びかけ人)も同席し準備会の発足を激励しました。
 記者会見は準備会事務局長の中嶋信氏の司会ですすめられました。中嶋氏は、会の性格は「全県を視野に憲法9条を守り、「世界に輝かせる」の一点で政党・政派、所属団体の立場の違いを超えて協力共同する組織と述べ、県民過半数署名運動などを展開しつつ、11月3日の結成をめざすことを明らかにしました。
 その後、岸積さん「先の戦争がどれだけ悲惨な戦争だったか忘れてはならない。マスコミ人として戦争する国にしてはならない…」乾晴美さん「学校で新しい憲法の話を聞いたとき大感激でした。国会で牛歩戦術をしたこともあった…」木村清志「仕事を通じて環境権は入れるべきだと考えているが、イラク戦争を見ても9条は変えてはならないと…」桑折さん「子供たちに銃はもたしてはならない…」など、各呼びかけ人の方々から、憲法9条への思いや考え方、決意が語られました。

米老師(先生)はもう立派な阿波女!?
 今年1月から始まった中国語講座は、チャーミングな米老師(ミー先生)を囲んで毎週水曜夜に開かれています。言語はもとより中国の歴史や文化、日本と中国の違いなど流暢な日本語でおしゃべりしてくれるので、毎回楽しくて勉強になります。でも老若男女13人の学生たちはみな人生経験豊富ゆえ、阿波弁で冗談話が先行し米老師を巻き込みペラペラしゃべりだすともう止まらない!そのせいで米老師はたくさん阿波弁を覚えてしまったようです。「いっちょもない」をマスターした米老師はもう立派な阿波女!?

徳島県立病院労働組合結成
 私たちは、県立3病院で働くすべての労働者を視野に入れ加入できる組合として、5月1日徳島県立病院労働組合を結成しました。
 県立病院が2005年4月1日より公営企業法全部適用になったこと、労働者の雇用形態が、正規・臨時・非常勤・委託職員など多様化していること、政府による自治体病院つぶしが進むなか、自治体病院であっても効率性・経済性が追求されるようになり、過密・過重労働となり、「いつ医療事故が起こるか」いつも不安を抱えながら働いているという職場の労働実態の悪化が予想以上の速度と規模で進んでいる事などから、どうしても闘うまともな労働組合が必要という声に答えるべく結成されたものです。
 住民から支持される医療労働者の運動体として、より多くの職種や雇用形態の違いをこえて団結してたたかう組合作りをめざしています。