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日本国憲法には人類の努力の結晶が

連合国総司令部(GHQ)が独自にすすめた憲法草案作成の作業づくりには、まだ22歳の若い女性ベアテ・シロタ・ゴードンさんが参加していました。彼女は5歳から15歳まで日本に住んでいた体験をもち、日本の女性がどんなに人権を無視されていたかを、よく知っていました。そこで、男女の平等を憲法にもりこむよう努力をかたむけ、「婚姻と家庭とは、親の強制ではなく相互の合意にもとづき、かつ男性の支配ではなく両性の協力にもとづくべきことを定める。」という条文を提案しました。その精神は、憲法に生かされています。

 そのベアテさんが、2000年4月、参議院の憲法調査会で当時を語りました。「ほかの国の憲法も参考にした。そういう憲法から一番いい点を、私たちはこの憲法に入れたのです。だから、私たちの考え方だけでなくて、ほかの世界中のいろんな人の考え方が入っています。」

ベアテ・シロタ・ゴードンさん
1923年ウィーン生まれ。29年、5歳のとき、父母とともに来日。アメリカ国籍を取得後、45年GHQ民生局員として再来日、以後、日本国憲法草案作成などにたずさわる。現在、ニューヨーク在住。