徳島労連NEWS  (第116号)    2004年9月18日  <<back next>>
今なぜ最賃闘争なのか!異議申し出、なぜ却下
丸一日8時間働いて、生活できない最低賃金でよいのか!
 8月23日、徳島労連は04年度地域別最低賃金の時間額単独表示を612円とする徳島地方最低賃金審議会の答申に対し、最低賃金を月額15万円以上、日額7,400円以上、時間額1,000円以上とすることを求め、その理由として、(1)法・制度の趣旨に反する低額であること。(2)増加するパート・臨時等労働者の生活を守るために。(3)働いて得る賃金が生活保護基準を下回るのはおかしい。(4)不当な賃金格差を解消し、均等待遇を実現するために。(5)景気の本格的回復に道筋をつけるために。(6)中小企業の経営環境改善・「公正取引」経済の確立のために。の六つの理由を付記して、徳島労働局へ異議申出を行いました。 これに対し労働局は、24日異議申し出に関する審議会を開き、わずか2時間あまりで「異議申し出の各理由は既に答申に当たって審議済み」等の認識を表明し、公労使とも全会一致で答申通りとするとの答申をおこないました。これによって、徳島県の04年度最低賃金は時間額のみの表示で612円(10月1日より)となることが確定しました。 10月1日から改訂となる最低賃金は前年度より1円上がって時給612円です。これに1日8時間を掛けると4,896円、1ヶ月所定労働日数(週休2日)の22日間まるまる働いたとして月107,712円にしかすぎません。しかもここから、所得税・社会保険料・年金・介護・労働保険・住民税などが引かれますと、実際に処分可能な賃金は月額約9万5千円程度にしかなりません。これは生活保護基準をも下回るものです。

日本と比較して欧州の最低賃金は?
 9月16日付け赤旗新聞に欧州各国の最低賃金(月額換算)が掲載されています。それによると、月額円換算で、ルクセンブルグ18万円、オランダ17万円、ベルギー16万円、アイルランド15万9千円、フランス15万5千円、イギリス14万6千円、ギリシャ8万8千円、スペイン7万7千円となっています。 このように日本の最低賃金は「世界標準」から見て極めて低い水準に押さえられていることは明白です。

労働者委員の公正な選任、開かれた審議会をめざして
  徳島地方最低賃金審議会は15名の委員で構成し労働者委員5名、使用者側委員5名、公益委員5名を労働局長が推薦者の中から選任する仕組みです。徳島労連からは毎回労働者委員に最低一名の推薦を行ってきましたが、一度も選任されたことがありません。審議会のあり方についても、本審については傍聴がやっと認められるようになりましたが、実質審議の場といわれる専門部会は非公開とされ、異議申し出の口頭での意見陳述の求めに対しても却下される状況です。 最低賃金法を真に生かすためには、構成で開かれた審議会をめざす取り組みが求められています。

第16回定期大会の開催について
 徳島労連規約第11条にもとづき、下記のとおり徳島県労働組合総連合の第16回定期大会を召集します。

1.日時:10月3日(日)午前10時開会、午後4時終了予定
2.会場:徳島市文化センター 3階 2号室
3.議題: 1号議案  新規加盟組合の承認
2号議案  2003年度経過報告
3号議案  2004年度運動方針
4号議案  2003年度決算報告と会計監査報告
5号議案  2004年度財政方針および予算
  2004年度役員選出

清流
 選手会労組が性急な合併に反対し合併の一年間の延期と球団参入の緩和などを求めているのに対し、たかが選手の分際で…と暴言を吐いた前オーナーに象徴される球団経営者。ファンも選手も地域も無視した身勝手な資本の論理に多くの国民が憤り、メディアがストライキの是非を巡って、駅頭・球場で『貴方はストに賛成?反対?』の報道合戦を繰り広げています。しかも好意的にです。老若男女、大人から子供たちの間にまで「これほど身近に労組やストが社会の話題に上ったことはありません。組合活動から少し遠ざかっている皆さん。選手会労組にエールを送りつつ、この際、「野球界」を魚に、職場でそしてお茶の間で労組の存在意義を語り合ってみませんか。

争議組合の早期全面勝利を!!広めよう・強めよう支援の輪
トンネルじん肺根絶闘争
現場は任務第一労働者の命や健康を害しようと関係ない(被告人の証言)
 私たちトンネルじん肺根絶徳島原告団は、「トンネルじん肺の根絶」と「裁判なしの補償基金制度の創設」を求めて、昨年年8月27日に26名で結成しました。そして、9月24日に国とゼネコン26社を相手取り、徳島地裁にて新たな「トンネルじん肺根絶裁判」を起こしました。闘いは現在、東京地裁をはじめ11地裁にて闘われています。 東京地裁では、この間に、原告側の松本克美立命館大学教授が国の安全配慮義務違反について証言、原告被告双方の証人尋問などが行われています。この間の証人尋問では、原告側の証人は、「平成のトンネル工事現場も劣悪な粉じん現場だった」「国が発注者でありながら、企業をきちんと指導していない」と現場の実態を述べました。対する被告国の証人として国交省の現場監督人は、国土交通省の出した安全対策等の通達や指針すらも「分厚い本だから読んでいない」と放言し、挙げ句の果てには「現場では任務遂行第一であり、そこで働いている労働者が命や健康を害しようと関係ない」と暴言を吐き、改めて国の杜撰な態度が明らかになりました。 徳島地裁では、12月1日より5回の裁判期日がありました。その間に3名の原告の意見陳述やじん肺の被害を立証したビデオ上映などがありました。そして、次回期日の10月25日には、徳島自動車道間谷トンネル・北岸用水犬伏トンネルの2現場で働いた原告が現場の実態を証言します。 私たちは、この間に病身の原告を支えるべく家族会を結成し、100万署名に取り組みじん肺根絶の世論を高めるために頑張ってきました。また、じん肺をなくすために法整備すべく超党派の国会議員連盟をつくる運動も始めました。 早期の闘争勝利にむけて頑張っていきます。

「50歳定年制」「見せしめ配転」とたたかう NTTリストラ裁判
 NTTが2002年5月に11万人リストラを強行し、早くも、2年半が来ようとしています。NTTは、労働者に50歳で基本賃金一律30%切り下げ、地域子会社の労働者に過酷な業績目標の押し付け、不必要な異職種の広域配転など未だに取り続けております。NTT グループは年間1兆円以上の経常利益を上げております。今年の3月期決算で1兆5273億円の経常利益です。純利益は史上最高の6400億円です。NTTがリストラ成果だと認めています。 NTTのリストラは、社会的にも許されるものではありません。ILOでも日本政府に対し再三勧告を出しています。 50名の原告のうち3名が地元へ帰る事ができました。しかし多くの原告達が家族の介護や本人の体調不良などで悩みながら闘っています。 リストラ裁判もこの秋から証人尋問に入ります。皮切りは9月29日の東京裁判です。原告団はそれなりに年がいっておりますので通信労組としては全国の弁護団に早い時期での勝利判決を、強く要請しています。 できれば来年証人尋問を終え、再来年に判決が頂けるようお願いをしているところです。また全労連の支援のもとにNTTを社会的に包囲する全国的な行動を考えています。裁判と並行した地域の闘いが重要となっている中、10月1日を「NTT総行動」をと考えています。徳島でもご協力よろしくお願いします。神戸へ強制配転された、内田敏宏を地元へ戻せとの闘いに、引き続き皆様のご支援ご協力をお願いします。

鳴門市臨時職員正規化闘争 四国4県から50名が傍聴支援
 鳴門市臨時職員高裁 9月14日、鳴門市臨時職員の正式任用を求めての高裁審問が 行われました。徳島から約50名が傍聴支援(入場は34名まで) しました。 この問題は、昨年12月に、徳島地裁の形式的な判断によって 却下され、高松高裁での争いになっています。 今年7月、学識者(立命館大学、関西大学、京都大学の教授)に よってまとめられた意見書を提出しました。意見書は「黙示の正式 任用(形式上の手続きはないが、4年経過後には正式任用されたも のとみなされる)」を主張し、市は、すでに正規職員である者を、 臨時雇用の条件で働かせてきたと、糾弾しています。 今回の審問では、この意見書を補足する説明を行い、原告当事者 の証人審問を求めました。これに対して、裁判官は短時間の協議を 行った後、原告3名の陳述を認めました。 次回(11月2日 2時30分〜3時30分)には、短時間です が、当事者の意見陳述が行われることになりました。

徳島市バス不当処分撤回闘争 徳島市交通局は不当処分を撤回せよ
 私たち徳島市公営交通労働組合は、平成9年に労働者の地位向上と市民に安心して移動できる公共機関である徳島市バスの存続と利便性を重視した公共輸送の発展のため市民の足を守る会とともに活動を進めてまいりました。 ところが徳島市交通局はこうした正当な労働組合を弱体化させるために一連の組合役員を狙い打ちにした不当処分の攻撃を加えてきました。昨年11月6日に副委員長が車庫内で接触しましたが、交通局は当て逃げ行為だと一方的に断定して、出勤停止3日間の処分を強行してきました。 この処分は懲戒処分で、懲戒解雇につぐ処分であります。本来ならば、事故報告書提出だけでよいのです。また、私には副委員長の処分の件で話があるので早く来てほしいと要請の電話があり、局と話し合いをしました。私は副委員長の件は車庫内の事故なので、穏便に済ませてほしいと依頼するが、局は処分ありきの態度でありました。 そして、話が終わり遅れがちに乗務の用意をしていたら、15メートル以上離れ強風とバスのエンジン音で聞こえていない状況であるにもかかわらず、業務命令を発したと言って監督が強引に勤務表を取り上げられて、バスを下車されました。 その後、私は次長以下4人の職制に2時間あまり取り囲まれ、おまはんが嘘を言うとんでないかと恫喝され、机が陥没するほどの暴力的取り調べで不当な処分を下して、運転乗務を降ろして、見せしめのバス停と周辺清掃作業に従事させられました。その時私自身、「処分ありきで当局が言いがかりを付けに来ているなどど判断したことも確かです。」その後、2月に入ると徳島駅のホームにて1日中、外でジャンパー一枚にて立ち番するように命じられました。まさに見せしめのための業務命令であります。2月28日遂に体調の具合が悪くなり救急車で運ばれ3月31日まで入院しました。4月1日から職場に帰りましたがまたもや駅前の立ち勤務を命令され5月10日までさせられました。以前から交通局は山崎には反省の色がない、指揮命令にしたがわない、辞令を受け取らないから処分したなどと言っていたが、副委員長の裁判が始まると、今度は人が足りない、乗務員が足りないから乗務してもらいたい、この様に交通局の姿勢は支離滅裂でこうした行為を正当化して、組合の弱体化・つぶしを狙ってきています。 現在、副委員長は不当処分撤回の裁判でたたかっています。先日の7月9日の第三回口頭弁論でも事実を一貫して主張しており優位な立場に立ち、次回9月

生公連総会で 後藤田氏が議長に再選
 徳島生活関連公共事業拡大連絡会(略称:徳島生公連)では、8月24日夜県立総合福祉センターで第8回総会を開き、今後の取り組みと役員を選出しました。
おもな取り組みは、建設業退職金共済(建退共)の徹底をめざす運動と建設産業の民主的な発展を求める生公連署名の運動について報告がありました。建退共は毎年の建退共現場調査でほとんどの公共工事現場で建退共シール(黄色)を貼るようになったことや、県や市までは建退共証紙を購入することになったことが報告されました。しかしまだ、現場労働者に証紙がしっかり貼られているまでになっていないことや現場労働者が手帳を持っていないなどの問題点も明らかとなり、今後改善のための宣伝をすることになりました。また、毎年春に行っている生公連署名は10861筆を集め、5月の全国一斉請願行動で衆参727人中151名の紹介議員となってもらいました。今後も生公連署名を進めていくことを確認しました。
最後に役員を選出し、生公連議長に後藤田氏(全建労)、副議長に植田氏(徳島建労)、植本氏(全港建)、見田氏(徳島労連)、事務局長に宮木氏(徳島建労)、幹事に井上氏(建交労)、遠藤氏(徳島建労)会計監査に丸岡氏(建交労)を選出しました。
総会のあとは、「四国整備局出前講座」を利用して、四国整備局の毛利さんより「建設労働者の保護制度」について講演を受けました。毛利さんから、国では建退共制度の普及徹底の通達や通知が出ていること、労働者を保護する通達も出ていることなど、多くの権利保護の施策がとられていることが報告されました。
この通達どうりしっかり建設政策がなされれば、不払いや建退共証紙の未貼付など改善されることを学びました。労働組合の力をつけて通達どおりの労働者保護がされるよう運動していきたいと思いました。

徳島文理大学教職員組合 第2回定期大会開催される
  8月29日郷土文化会館で,徳島文理大学教職員組合の定期大会が開催された.同組合は,今年4月11日に結成されたばかりの若い組合ではあるが,組織率は倍増し,今では過半数の教職員の組織化も夢ではないと意気盛んに活動している.結成後4ヶ月間に勝ち取った成果は.過去二年間分の時間外手当の支給,代休制度の確立,就業規則の見直等で,目を見張るものがある.大会では,これらの成果に加え,組合の結成が教職員の心の支えになっていることも紹介された.次いで,大会は2004年度の活動方針を討議,決定した.この中で,元気な組合の存在が,学園を明るくし,発展させ,「大学=冬の時代」を乗り越える原動力になることが確認された.新執行部,大会参加者ともに,一年後,過半数組合を宣言することを誓い合った,見ていて大変励まされる大会だった.