第15回定期大会     <<back next>>
 第1号議案 1年間の活動経過と到達点

はじめに
 小泉政権による悪政の下で、大企業の利益はV字回復する一方で、労働者の雇用とくらしはいっそう悪化し、将来不安も広がっています。毎日50社が倒産し、85人が自殺、完全失業者は375万人にのぼり、なかでも深刻なのは若者の就職難です。高卒の就職率が16.6%など、日本の将来を担うべき若者から夢や希望を奪い、社会の荒廃にもつながっています。
政府や日銀は、景気は改善しつつあるといいますが、失業や社会保障の改悪で日本経済の土台を支える個人消費は低迷し、中小企業の業績は依然として厳しい状態が続き、銀行の貸し渋り・貸しはがしによる影響も深刻です。県内でも地場大手建設会社の姫野組や岡田組が相次いで倒産、東洋紡・JTの工場撤退など地域経済は回復どころか先の見えない状況です。
 「自民党をぶっ壊す」と言って誕生した小泉内閣ですが、この2年半、壊しているのは国民のくらしや中小企業・業者の経営と平和憲法です。「改革」などと耳障りの良い言葉をならべ、その実はマスコミや国民の受けを利用して行き詰まる自民党の政策を覆い隠すと同時に、党内の勢力争いに勝利し名実ともに自民党のボスの座を射止めるためのものであったことは今回の総裁選挙で明らかになったと言えます。
 大失業や新卒の就職難のもとで雇用対策重視をどの政党も主張しますが、私たちが強く反対したにもかかわらず自公保と民主党の賛成でつくられたリストラ支援法である「産業活力再生法」によって多くの大企業が国の助成を受けて労働者を解雇しています。5大銀行だけで3万3千人の首切りに650億円もの優遇措置がほどこされているのです。これでは、大企業がこぞってリストラを行うのも当然といえます。
 このように、政府が一体となって大企業の一人勝ち「弱肉強食」のルールなき資本主義社会の国づくりをすすめるなか、私たちの雇用やくらしを守るためには、一職場や一産別だけのたたかいでは、ますます困難となっています。いまこそ、大きな共同のたたかい、国民的規模のたたかいで政治そのものを転換させる運動が求められています。そして、今日の悪政の下で、労働者・国民の不満や不安、怒りは大きく、その条件はひろがっています。
 しかし、これらの運動を組織するには、私たちの主体的力量が決定的に不足しています。労働者の組織率は、2割にも満たない状況で、中小企業の圧倒的労働者、激増する不安定雇用労働者のほとんどが未組織の状態です。私たちの要求を実現するうえで、これらの労働者をどう組織するかがカギとなっています。これまでのたたかいの教訓を生かすと同時に、結成時の熱い思いを再び呼び起こし、徳島労連の組織と運動の飛躍的前進をかちとりましょう。