徳島労連NEWS  (第113号)    2004年5月14日  <<back next>>
なぜいま?労組づくりか!!文理大・美馬観光バス
相次いで労組結成
 4月11日徳島文理大学教職員組合が結成されました。また、翌12日には建交労徳島合同支部美馬観光バス分会が相次いで結成されました。
 なぜ?いま労働組合づくりなのか、徳島文理大学教職員組合ニュース第1号(4/14)「なぜいま組合を結成したのでしょうか」から抜粋し紹介します。

徳島文理大学教職員組合 誕生
なぜ、いま、組合を結成したのでしょうか
 教職員のあいだでは以前から、「組合が無いからわたしたちは弱いね」という声が出ていました。しかし、実際に「労働組合」を結成しようとすると、分からないことや心配も数多くあります。これまで、誠意ある多くの教職員の皆さんが、思いを抱きつつも躊躇された点はそこにあったと思います。そういう中でたくさんの泣き寝入りや、賃金の切り下げ、労働強化が進みました。不明朗な人事が横行し、無念の思いで職場を後にされた方も多くいました。かつての大学には、まだ家族主義的な温かさも残っていました。大学をめぐる状況も、今日に比べるとまだ余裕がありました。しかし、近年状況は一変しました。理事会は、高額な内部留保(蓄財)があるにも関わらず、一昨年そして昨年度にも教職員給与の引き下げを突然通知してきました。「国立大学並み」といわれている私たちの給与は、すでに国立大学の給与水準を下回っています。休日出勤手当なども支払われていません。入試出題者手当は驚くほどの少額です。教職員にとって働きやすく、学生にとって学びやすい大学の建設こそ、いま緊急に求められるものでありなおかつ、将来に亘る学園発展の基礎たりうるものです。(中略)私たちは、教職員が自らの権利を自覚し、立ち上がることが未来を開く力になると考えました。教職員が安心して働ける大学、学生・院生達が学びやすい大学、私たちはこの実現を目指し、徳島文理大学教職員組合を結成しました。

(以上文理大教職員組合ニュースより抜粋)


労働相談センター徳島開設
 4月21日徳島労連の懸案事項であった常設の労働センターが開設されました。新聞各社やNHKのテレビなどマスコミで取り上げられたこともあり好調な出だしとなりました。
 長引く不況と大企業のもうけのために労働者を犠牲にする政府の政策で若者は就職できない、出来てもパートや派遣で労働者の権利どころか人権まで侵害され、中高年はリストラ・「合理化」・賃金切り下げなど悩みはつきません。そんな労働者の少しでも力になればとの思いで取り組んでいますが、「泣き寝入りせず、職場を変えよう」を合い言葉に労働組合作りにつなげられるような「労働相談センター」にしようと林顧問の協力も得ながら役員が交替で毎日(土・日・祝日を除く)受け付けています。何でもご相談下さい。

労働相談センター徳島 所長 松田悦子


清流
 11日、「三党合意」を受けて年金法案が衆院で可決された。現職閣僚をはじめ国民年金保険料未納議員が続出する中での暴挙である。与党は自らの提案を「100年安心の制度」などといっておきながら、三党合意は「年金一元化問題を含む社会保障制度全般の一体的見直しを行い・・・」というのだからあきれる。それにしても民主党は審議拒否までして「徹底抗戦」を叫んでいたかと思うと、いとも簡単に与党と修正案で合意というから恐れ入る。しかし、よくよく考えてみれば、消費税増税による年金制度改革という点で与党と民主にさほどの違いはないのである。三党合意では「税の見直し」を盛り込んでいるが、消費税増税の具体化と見ればなるほど頷ける。ここにも国民不在の二大政党の危険性が浮き彫りとなっている。

4・15年金スト・県民大集会 1080名が決起
4月15日、全国で100万人が参加した年金ストが行われました。今回の年金改悪は史上最悪の内容とあって、何とか改悪をストップさせたい!と思う気持ちが労働者に強まっていたことから、徳島でもストライキや座り込み、集会などに延べ1080人が参加する多彩な活動として取り組まれました。
 早朝のびらまきには、徳島駅前や県庁前、徳島市役所・鳴門市役所、またシーリングテクノや鳴門病院など幾つかの職場でも従業員にまかれるなど大きな規模で行われました。
午前中は県庁前で約40人が座り込みとプラスター宣伝が行われました。イスやゴザを用意して腰を下ろし、それぞれに横断幕やパネルなどでアピールしていました。また、プラスター宣伝では、かちどき橋の歩道で「年金改悪反対」の6文字を一人ずつが掲げました。この日はたいへん暑く、参加者は日焼けしていました。初めて参加したパートは、「年金の掛け金を上げてほしくないと気持ちがありながらも、なかなか表せられない中で参加できてよかった。一人ひとりが頑張らねば・・・」と感想が寄せられました。
 午後はそれぞれの取り組みが行われました。健生協労組は病院前で集会48人、地域へビラ4000枚配布、とくしま生協労組はコープ北島前で署名131筆などが行われ、各職場でも集会が取り組まれました。
 夜は県民ひろばで800人が参加した県民決起集会が行われました。この集会には各界から広く参加やメッセージが寄せられました。
 先日、衆議院で法案が可決されましたが、閣僚や国会議員から相次いで年金を掛けていなかったことがわかり、閣僚の未納率は国民より高いありさまでした。こんな状況に世論は大きく変わりつつあり、これからの行動でも大きな意味を持ちます。とくしま生協は労使共同の行動として、5月2週に2万枚の署名を配布しました。今後も改悪ストップをめざした行動が切望されています。

第75回メーデー徳島中央集会 50団体620名参加
自衛隊のイラク撤退 年金改悪阻止をかかげ
 徳島県中央集会は、50団体620名が参加して「わしの門広場」で開催されました。
 主催者である春闘共闘・見田氏は、ますます泥沼化するイラク戦争について、人質事件に対する自己責任論の不当性を述べ、自衛隊のイラク撤退を強く求めました。また、国民から収奪して大企業にばらまく税制問題、年金改悪法案の強行採決への憤りを訴えました。リストラ合理化のなか、労働相談センターの開設をアピールしました。
 共産党・久保氏、憲法懇談会・林氏が連帯の挨拶を贈り、各方面からのメッセージなどが紹介されました。
 自治労連から鳴門市臨時職員、鳴門ハイツ、公営交通。建交労からトンネルじん肺、JA新野、徳島トラフィックのたたかいが紹介され、それぞれ産別代表による支援の訴えが行われました。全医労から国立病院の行政法人化、それに伴う賃金職員問題の状況が報告されました。
 先月新たに結成されたばかりの文理大教職員組合の角田委員長は、「教師は静かにものを考えているべきかもしれないが、もう切れた!という感じで労働組合を結成した」、「ものの言えない暗い大学を、良心の中心に脱皮させたい」と決意を述べました。
 スローガンが拍手で承認され、メーデー宣言が読み上げられました。ガンバローを三唱した後、市内を徳島駅までデモ行進しました。

西部集会メーデー 111名参加
 一方、池田町体育館では、西部労連主催で111名が出席して県西部集会が行われました。西部労連議長・西田氏が主催者挨拶に立ちました。
 共産党三加茂町議・田村氏と、健康生協・奈賀氏が連帯の挨拶。トンネルじん肺原告団、建交労山林支部がたたかいの報告をしました。また、4月に結成されたばかりの美馬観光バス分会が紹介されました。
 メーデーの行事を終えて、全厚生香川支部長・森氏による「みんなが安心の年金制度を」と題した記念講演が行われました。

新野加工場争議支援共闘会議結成
 4月25日新野農業振興センターにて新野加工場争議支援共闘会議が結成されました。
 新野加工場は阿南農協が経営している竹の子などの加工処理工場ですが、桑野川の改修工事のために工場の一部が収用されることから休業することになりました。そして県からは、新しく工場を再開するまでの休業補償として支払われ、そのなかには労働者の補償が含まれています。
 しかし、阿南農協は本来そこに働く労働者に払うべき休業補償を支払おうとしません。 私たちは、阿南農協の無責任な対応に対して、社会的・道義的な責任を追及してたたかっています。

運転手全員加入 美馬観光バス分会
 美馬観光バス(株)は、貸切バスと美馬町の交通機関として路線バスを運行しています。 経営環境が厳しくなり、賃金・労働条件も年々悪化している状況の中で「経営を守り、生活と雇用を守ろう」と運転手全員によって建交労美馬観光バス分会を結成しました。
 これまでに、会社と団体交渉において、不当労働行為の禁止と身分、賃金・労働条件などの同意約款について確認書を交わしました。次回からは、経営方針や賃金体系の改善、組合事務所の設置、職場ルールの確立をめざして話し合いが進められることが合意されています。