第15回定期大会     <<back next>>
 平和と民主主義の擁護、政治の民主的転換

1.イラク戦争阻止、有事法制反対のたたかい
(1)この1年間は、アメリカ・イギリスなどによるイラク戦争への突入、日本をふたたび戦争する国につくりかえようとする有事関連法案並びにイラクへ自衛隊を派兵するイラク特措法の強行、言論・出版の自由に制限を加える個人情報保護法案、憲法改悪策動の強まりなど、平和と民主主義をめぐる重大な事態が進行しました。
 全労連は、「有事法制阻止、憲法9条を守る闘争本部」を設置して、職場・地域での学習、宣伝と対話・署名、自治体への働きかけなど共同を広げながら全国で取り組んできました。有事法制反対では、連続的な中央集会や国会請願デモ、国会前座り込み行動、毎週の国会要請など積み重ねました。集約された署名は680万筆、有事法制反対などの自治体意見書決議が640自治体にのぼり、2度にわたる国会での有事関連法案の強行をくいとめる力となりました。しかし、03通常国会では、与党3党に民主・自由党も加わって修正案が強行採決されました。また、イラク支援特別措置法が与党3党によって強行されました。これまでの運動や共同の広がりを土台に、これらの悪法の発動を許さないたたかいが重要となっています。
(2)「イラク戦争反対」「即時中止」を求めるたたかいでは、国連安保理事国への申し入れ行動や海外諸国の労働組合との連帯活動に取り組み、アメリカ、ブラジル、インドの各労働組合との共同アピールを実現しています。世界各国で最大規模の集会や行動が広がり、国内でも全国各地で連日集会、デモ、宣伝、署名の行動が展開されました。陸・海・空の労働組合との持続的共同や青年層の運動参加の広がり、地方・地域における共同の行動の取り組みが新たに広がっていることも特徴です。
 アメリカのブッシュ政権は、国内においても[1]半年以上たっても大量破壊兵器が見つからないこと[2]5月の戦闘終結宣言以降も76名の米兵が戦闘で死亡していること[3]占領米軍の莫大な駐留費用が問題となって議会でも窮地に陥っています。また、9月23日からはじまった国連総会では、アナン事務総長が「過去58年間、世界の平和と安定が依拠してきた原則、国連憲章に対する根本的な挑戦」と指摘「一方的で理不尽な武力攻撃の拡散につながる先例をつくることになる」と厳しく批判しました。
 このように世界から孤立したブッシュ政権を支持し、社会保障を切り捨てながらもアメリカの戦争に協力し、戦費負担やイラク派兵を強行しようとしているのが小泉政権であり、世界の笑いものとなっています。
(3)徳島労連は、秋のキャラバン行動で全自治体に「有事法制関連法案に反対する意見書の採択を求める請願」を取り組み、アメリカの無法なイラク攻撃に日本が協力することのないよう各自治体に協力を求めました。アメリカのイラク攻撃の危険性が強まるなか2月には、宣伝署名行動を展開、ピーススクロールなども各団体の持ち回りで取り組まれました。3月段階の緊迫したなかでは、春闘のすべての取り組みに「イラク戦争反対」が組み込まれ、徳厚労の白衣のデモや職場集会での決議もあげられ、米大使館・ホワイトハウスへの要請や抗議も取り組まれました。3月20日攻撃開始後は、直ちに署名を変更し、戦争中止の世論をつくってきました。
 国内では、6月6日に有事法制が与党3党と民主・自由党の賛成で強行されたため、6月15日から県内入りした国民平和大行進では、「有事法制の発動を許すな」「イラク特措法反対」が掲げられました。
 北朝鮮の核開発問題が浮上するなか「原水爆禁止2003年世界大会」が開催され、徳島労連も山本幹事を代表として長崎に派遣しました。
 小泉政権は、「構造改革」の名の下に教育や社会保障の切り捨てを行っていますが、5兆円の軍事費や在日米軍への思いやり予算は聖域としており、イラクの戦費負担もアメリカから「まず10億ドル」と催促されているなかで、国民生活と結んでこれらに反対するたたかいを強めることが必要です。とりわけ、イラクへの自衛隊派兵をどうしてもくい止めなければなりません。

2.政治の民主的転換

1)全国での取り組み
(1)2003年4月の統一地方選挙に向けて2002年12月に全労連の選挙闘争方針を提起し、全国に奮闘を呼びかけました。統一地方選挙の都道府県知事選、政令指定市長選、及び昨年夏以降たたかわれた県知事選ではそれぞれの地方組織からの要請に基づいて運動の激励をし、支援の取り組みを強めました。このなかで長野、徳島の知事選挙、秋田県湯沢市、岩手県陸前高田市、兵庫県尼崎市などで、ムダな大型公共工事見直しを求める住民要求と結びついた民主県政や民主自治体の実現など、地方政治における新しい流れが広がっています。
 2003年度は、来月11月には総選挙、7月には参議院選挙があり、国政転換を
めざす絶好のチャンスです。

2)知事選挙闘争について
(1)3月20日、徳島県議会は、大田知事が提案した2003年度予算を可決した直後に、自民県民会議など野党3会派が「県政の停滞と混乱を招いた」として大田知事にたいする不信任動議を提案し、自民・公明など自由党の1名を除く野党の賛成で可決しました。大田知事は、議会を解散せず3月末で失職。これにより、5月1日告示、18日投票で県知事選挙が行われることになりました。
 大田知事に対する不信任決議には、一片の道理も大儀もありません。これを強行した、自民党や公明党は「県政の停滞や混乱を招いた」「公約を守ってない」などとしています。しかし、県民の支持を得て当選した大田知事が公約に基づく県政をすすめてきたのに対し、野党が数の力によって妨害しておいて、これをとらえて「停滞や混乱を招いた」などというのは本末転倒です。公約の実現を阻みながら「公約を守っていない」などと野党議員が言える筋合いはありません。「女性副知事」の公約では、野党議員の「意を受けた国会議員の圧力で」つぶされたこともマスコミ報道で明らかになっていました。
(2)一方、大田知事は、このような野党による激しい妨害を受けながらも、選挙公約の第一にあげていた「汚職構造を絶つ」と言う点で、第三者による「汚職問題調査団」を設置し、前知事の汚職構造の解明と再発防止にのりだしました。また、少人数学級も今年4月から段階的に実施。県建設業協会会長も評価した公共事業の県内業者への発注や「緑の公共事業」をすすめるなど大手ゼネコン奉仕の公共工事から雇用・環境対策、地域経済を重視した県民本位の政策に転換されてきていました。また、マリンピア埋め立て問題でも検討委員会を設置して民主的な討議がすすめられ、男女共同参画会議やワークシェアリング検討委員会の委員に徳島労連の代表を選任、「ほなけんど塾」の開催で県民との討議も広げるなど過去の自民党県政にはなかった県民に開かれた民主県政の一歩を確実に踏み出してきていました。
(3)大田正前知事は、4月3日に「県民の信を問う」として再出馬を正式に表明しました。これを受けて徳島労連も加盟する「県民が主人公の明るい清潔な県政をつくる会(明るい会)」は、大田氏推薦を決定しました。徳島労連は,4月5日の第11回執行委員会において議論し、前述の理由から「汚職・腐敗の自民党県政に後戻りさせてはならない」との立場で大田候補を推薦し「明るい会」に結集して県知事選挙を全力でたたかうことを全会一致で決定し、全国の支援を受けながら全力で奮闘してきました。
(4)結果的には、8789票の僅差で惜敗する残念なものとなりました。しかし、当選を勝ち取った前回の得票を3万7千票上回るなど、自民党保守県政を転換させようという県民の流れは着実に前進しています。かつては、保守王国といわれた徳島県において、自民・公明・財界が総力をあげて物量・組織戦を展開するなかで県民との共同を強め、互角にたたかったことは今後の運動にも大きな励みになるものと確信しています。また、当選した飯泉氏も、出馬表明で吉野川可動堰の建設を「選択肢の一つ」としていたものを選挙中に「選択肢から外す」と言明したり、大田前知事が自民・公明などの妨害をはね返し設置した汚職問題調査団については「答申を最大限尊重する」とし、大田県政でようやく実現した少人数学級も「全県に広げる」ことを公約せざるをえなかったなど大田前知事が県民とともにはじめた県政改革の流れを簡単に断ち切ることはできませんでした。
 悔しい思いはありますが、私たちは、これらの運動の前進に確信し、この間培った幅広い県民との共同を大切にし、県政はもとより国民が主人公の国政めざしいっそう奮闘しなければなりません。